その日は急に訪れた。

 

意外なくらいあっけなかった。

 

上司との間で進めていた退職交渉は全くと言っていいほど進まなかったので、直接社長に伝えた。

 

苦しんでいるから助けて欲しいと。

 

決断は速かった。

 

「早い方がいいんだろ。明日、退職届と印鑑を持ってきなさい。手続きを取る。」

 

私が初対面で惹かれた強い経営者の姿がそこにあった。

 

「これ以上、引き留めてあなたがどうかなってしまったら、そっちの方が問題だ。採用した自分の方にも責任はある。仕掛かりの仕事の方はどうにでもなる。」

 

入社後、一旦見誤ったと思っていたが、一目を置いてた社長はやはりリーダーシップのある立派な方だった。

 

一定の配慮も頂けたし、短い期間ではあるが多かれ少なかれ世話になった会社だ。

 

感謝の気持ちを胸にこれからの人生を精一杯生きよう。

 

次は失敗できない。

 

準備を進めよう。

新しい住処を探しに名古屋に行ってきた。

前回同様、とんぼ返りだ。

完全に満足できる物件はそうはないが、

及第点を出せるものを見つけられたので申し込みを済ませてきた。

不動産屋の方も一日がかりで対応してくれて非常に助かった。

色んな情報も聞けたし。

これでまた、新たな生活へ少し近づいた。

 

だが、肝心な退職の交渉が進んでいない。

悪い言い方はされていないが、何だか遠巻きにはぐらかされている感じだ。

一体何を守っているのだろうか。

仕事の意欲のない自分を雇い続けたって何の利益にもならないはずなのだが。

 

面倒くさいが今一度プッシュしてみるか。

法律論を出すのは避けたいが、ここまで来たら仕方がない。

強く言うことにしよう。

本当に厄介な人達だ。

 

とりあえず今日はもう寝よう。

すんなり辞めさせてもらえるかと思ったが

引き留めにあっている

 

そりゃそーだわなと思いながらも

困るものは困る

 

新しいスタートを一日でも早く切りたいのだが

何とかならないものか

 

とりあえず寝よう

ようやく上司と退職に関して話することができた。

肩の荷が下りた。

 

何度経験してもこういう話は心苦しい。

話しながら自己嫌悪に陥る。

 

ただ、上司の方が気を遣って言葉を選びながら話してくれた。

ありがたかった。

 

これからは睡眠の質が少しは改善されそうだ。

希望していた会社から内定の連絡が来た。

 

基本的には承諾しようと考えているが、諸条件等の提示が別途連絡としてくるようなので正式な返事はその後にしようと思う。

とりあえずは、一安心ということなのだろうか。

 

あたらしい仕事や生活環境への妄想が膨らむ。

今度こそは腰を据えて自分らしい人生を送りたい。

 

あとは、今の会社への退職の連絡になる訳だがこれが一番厄介だ。

 

とりあえず今日は寝よう。

 

昨日は浜松まで会社の面接へ行った。

 

車で往復7時間掛かった。

久しぶりの運転にしては、長時間のドライブとなった。

 

先月車を買い替えたが、全く出掛ける気が起きなかったので今回が初めてのドライブとなった。

高速運転時の遮音性は若干の不満だが、まあまあ満足できる車ではある。

 

肝心の会社の面接は、正直なところ今の自分には合っていないかなと感じた。

今の会社に入社する前であれば、仕事に対するモチベーションも高かったので選択肢には入っていたかと思うが、現状働くことに対する意欲がかなり失われてしまったので入社してもうまくやっていける自信がない。それだけ大変な仕事であるということは経験上すぐに理解できた。

ただ、これまでの経験も活かせ元々興味のある職種ではあったので話自体は聞いておいても無駄がなかったと思う。

自分自身、諦めさせるためにも。

 

今必要な仕事は、背伸びしないでできる仕事だ。

こうありたい、こうしたいではなくこれなら無理なくできるという仕事。

先の目標は軌道に乗ってから考えればいいこと。

 

やっぱり先に受けた会社がいいかな。

何よりも社長さんの言葉が感慨深い。

「そんなに嫌なら早く辞めた方がいいんじゃない。いづれにせよ辞めるんでしょ。その時間がもったいないでしょ。」

言葉だけを切り取ると嫌味にも聞こえるがその時はそうは感じなかった。

人柄なんだろうか。

重い一言なのにまったくストレスを感じさせない。

 

決めた。

 

とは言うものの、まだ可否に関する連絡を受けていない。

どっちに転ぶかは分からないが採用通知が来たらお願いすることにしようか。

 

もう寝よう。

 

光の見えない環境で悶々と生活するのも辛いだけなので転職活動を再開した。

 

先日はとんぼ返りで名古屋の方へ向かった。

これからの生活は程よく田舎がいいと思っていたが、その会社のある場所は中々の繁華街にあった。

社長を含め対応していただいた方は当たりの柔らかい方々でストレスなく話ができた。採用試験という面接の場ではあったが色々と不満にも似た自分の思いを聞いていただけたので非常にありがたかった。

 

また、業務自体もそこまで気負わずにできる環境のように感じた。

今の会社に来てからというものの、かなりの部分で仕事に対する意欲そのものが無くなってしまった。

少し前の自分であれば少し物足りなさは感じるのかもしれないが、メンタルが弱ってしまった現状であればこの会社からリスタートするのもいいのかなとも思えた。

数日中には何かしらの連絡が来ることになっているのだが、待遇の方に問題がなければお世話になろうかなと考えている。

 

それでも、自分の気持ちを今一度確かめるために今週末も別の会社と面談の場を設けていただいた。

そちらはやりがいには事欠かないぐらいのハードな会社というのは事前の情報で分かっている。少し前であれば、後者を選んだのかもしれないが、背伸びせず自分の意欲が持てる会社を判断しなければいけない。

 

あとは、今の会社に退職の意向をどう説明するかだ。

そちらは残念ながら気が重い。

ただズルズルいかないように早めに言わなければいけない。